She's a supernova
彼女は超新星
I was reaching out for
僕は手を伸ばした
I heard her footsteps
彼女の足音が聴こえた
fading away from me
僕から遠ざかっていくんだ
Supernova/ELLEGARDEN
Ouverture
「誰だ、おまえは…。おまえが、殺してくれるのか…?
───そうだ。俺は、死ななくてはならない。あの人が、そう命じた……」
少年はそう独り言ちてから、糸の切れた人形のように"どっ"と倒れ伏した。
Op.1 No.1「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」
───保護したのはいいが、少年の独り言の内容が少し気になる。私はもしかして要らぬ節介を焼いているのではないか?
No.2
「───貴方、あの時"死ななくてはならない"とか言ってたわね。"あの人"が命じたとかなんとか……」
イクスの眉間の皺が深まる。
「それも、言いたくないのね」
少年はますます口をつぐんでしまったので、仕方なく今日は話を切り上げることにした。
No.3
少年の傷も完全に癒えて復調したので、基地の中をバイクに乗って案内することにした。
『ナイツロード』
今、世界を脅かしている一大勢力『VICE』に対抗すべく組織された傭兵団であり、私達がいるのはゲオメトリア界陸に位置する「テリナ支部」という所だ。
「どう、イクス?中々大っきなとこでしょ?そんじょそこらのPMCとは格が違う」
「うん、噂を耳にはしてたけど……
───!?サナ、あれは」
イクスが湾岸の方を指差す。
「ビルが……海に浮かんでる」
「へーぇ、丁度やってきたんだ。運が良いわね貴方
アレはナイツロードの本部よ。"レヴィアタン"、要はデカい船よ」
「船の上に……街がそのまま乗っかってる」
「私はまだ行ったことないけど、聞いた話じゃ船の上を電車やらバスやらが走ってるらしい」
「───すごいな」
───バイクを停めて暫くレヴィアタンを見ているとイクスが私に問いかけてみた。
「サナ、俺はこの後どうなるの?」
「そうねぇ、多分貴方が元いた国……。なんだっけ?パンタシア界陸のとこに帰してくれるんじゃ───」
「嫌だ、俺は……ナイツロードに入りたい」
「───本気?貴方」
「死に場所には、悪くない」
「ふぅん……?そう。なら、お伺い立ててみる?」
「誰に?」
私は上を指差した。
「ここのボス」
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